| 目的の無い勉強、させていませんか?
勉強には大きく分けて2つの目的があると考えています。
1つ目は、「知らないこと」を知り、知識を増やすこと。
2つ目は、「できなかったこと」をできるようにすること。
この2つを交互に繰り返すことで子供たちの学力は徐々に上がっていきます。
しかし残念ながら、「できなかったこと」があいまいなため、「何をできるようにしたいのか」もはっきりせずに、惰性で勉強している子供たちも多く見受けられます。
そのような、目的が定まっていない子供たちは、解答の正誤だけにこだわる傾向が強い印象を受けます。
たとえ解答までの道のりを十分に理解しなかったとしても、たまたま正解しただけで勉強を終わらせてしまうことも見ていると少なくありません。
保護者目線でみると、お子様の勉強が何か他人ごとに見えてさぞかし歯がゆいことでしょう。
| 主体性を育てる最も効果的な学習法とは
本来であれば、自分のだした答えが「合ってた(当たってた)」だけで終わらずに、答えまでの過程が「解った」でその日の学習を終わらせるべきなのです。
しかしながら、そこまでたどり着けない子供たちが多いのは紛れもない事実と思います。
その原因の1つは、学習を主体的に行っていないからではないかと考えています。
主体的とは、自分自身の意志や考えに基づいて行動する様子を言います。
何をいつどこまで勉強するか、を自らが決めて初めて主体的な学習となります。
言い換えれば、主体的な学習とは「予習」に他なりません。
うれしいことに、主体的な学習を行う習慣=予習の習慣、はいつからでも始めることができます。
ただし、始めのうちは正しい軌道に乗せるまではガイダンスが必要になります。
| 主体的学習のための具体的なガイダンス
主体的に勉強を行うためには何よりもまず学習計画を立てることが重要です。
学習計画を作成する際はご家庭の協力のもと、いつ、どこで、何を、の3つの具体的な決めごとをすることをお勧めします。
いつ
・週単位、曜日ごとで時間帯と学習時間を固定させるのが良いでしょう。
・動かせない用事を先に埋めてから学習時間を割り当てるようにしましょう。
どこで
・家族が協力して、お子さんが1番快適に学習できる環境を整えてください。
・子供部屋の机だけが勉強する場所とは限りません。お子さんの希望も必ず聞いてください。
何を
・以下で説明する内容をもとに本人に計画から実行までさせるようにしましょう。
どの教科にも当てはまりますが、特に数学のような積み重ねが大切な教科は、できるだけ学校で定められたカリキュラムに沿って予習するのがポイントになります。
カリキュラムは教科書発行元出版社のホームページ、あるいは学校によってはそのホームページで、学習指導計画例として掲載されていますので一般の私たちでも入手することができます。
Link: 東京書籍 令和3年度 年間指導計画作成資料
うんな進学塾の各動画もこちらの指導計画と歩調を合わせて作られています。
年間指導計画を入手されたのちは、保護者の方は子供の代わりに計画を立てるようなことはせずに、アドバイスを送る程度にとどめ、できるかぎり本人に考えさせてください。
| 現役東大生が小中高生のころに勉強したいと思った1番の理由
ひまわり教育研究センターが2022年2月、現役東大生220人に「子供のころの過ごし方」について行ったアンケート調査の結果によると、「勉強したいと思った理由」の1番は「いい成績をとるのが楽しかったから」が群を抜いてトップだったそうです。
プロスポーツ界でもしばしば、勝ちが最良の薬と言われますが、これは子供たちにも当てはまります。
子供の学力が評価される場所は、今も昔も学校であることには疑う余地はありません。
ですから、学校でのパフォーマンスが最高になるように普段から計画的、さらに言えば戦略的に学習を行うことがモチベーションの維持、さらなる向上に寄与し好循環を持続させるのです。